POM(ポリアセタール)は、エンジニアリングプラスチックの中でも機械的強度・耐摩耗性・耐薬品性に優れた素材で、機械部品やギヤ、軸受、操作ノブなどに幅広く採用されています。中でも黒色POMはカーボン系の顔料を混練しているため、樹脂特有のべたつきが少なく、外観部品としても扱いやすい一方で、加工面の精度は刃物の切れ味で大きく左右されます。
有限会社 小澤製作所では、1971年創業、創業以来、千葉県印西市の自社工場で金属・樹脂を問わず多品種の旋盤加工に取り組んできました。今回はφ30×25LというPOM黒の小型部品に対し、内径の角ねじ加工と外径の平目ローレット加工を組み合わせた製作事例をご紹介します。
樹脂は熱や荷重で変形しやすく、金属と同じ感覚で加工すると寸法のばらつきが大きくなります。当社ではPOMの切削熱を逃がすために送り速度を最適化し、自社設計の刃物で軽く削るアプローチを採用しました。これにより、φ30の外径とφ6の内径角ねじに対して1/100mm単位の寸法管理を実現しています。
切削加工の基本方針については、切削加工サービスのページもあわせてご確認ください。素材ごとの工具選定・冷却方法・段取りまで自社内で完結することで、再現性の高い精度を実現しています。
内径の角ねじ加工は、汎用旋盤で完結バイトを自社製作して対応しました。汎用機の細やかな調整能力と、NC旋盤の安定した位置決め精度の両方を組み合わせて使い分けることが、当社の樹脂加工の強みです。NC旋盤群はオークマLH55-Nや日立精機NR23を中心に、最大φ550×L3000・10インチチャックまで対応しています。
主要設備の一覧と仕様詳細は設備情報ページをご覧ください。POMだけでなく、SCM440QT・SUS440C・CAC406・FC250・A5052・チタン・インコネルなど11種類の素材に同等水準で対応しています。
樹脂部品は温度変化で寸法が変動するため、当社では恒温環境での測定と、ノギス・マイクロメータ・三次元測定機を組み合わせた多面的な検査を行います。1個ものから寸法成績書の発行に対応しており、量産時にはロットごとの全数または抜取検査の運用も可能です。
今回は小型のPOM部品でしたが、当社は大物・長尺の樹脂加工にも対応しています。最大φ900×L4000の長尺旋盤加工や、キタムラ機械BRIDGE CENTER 12Gによる大型マシニング加工も承っています。詳細は大物・長尺加工ページをご覧ください。
当社の強みは、設計検討から材料手配、切削加工・仕上げ・検査・梱包までを自社内で完結できる点です。協力会社案件で1〜2週間、自社内完結の加工なら当日〜数日でお見積りを回答しています。会社概要や品質方針は会社情報ページをご覧ください。
POM黒の旋盤加工に関連する事例や、近い加工難度の素材を扱った製作事例も製作実績アーカイブにまとめています。SUS440C高硬度バルブ部品や、CAC406軸受の製作事例なども併せてご覧ください。多能工人材の育成方針は採用情報ページでもご紹介しています。
当社は多能工人材の育成にも力を入れています。採用情報や工場見学のご案内は採用情報ページもあわせてご覧ください。直近の製作実績一覧も随時更新中です。
A. はい、ナイロン(MCナイロン)・PEEK・PTFE(テフロン)・PCなど各種エンジニアリングプラスチックに対応しています。素材の特性に応じて工具・切削条件を最適化します。
A. 対応しています。完結バイトの自社設計・製作能力があるため、規格外の角ねじ・台形ねじや、平目・綾目・アヤ目のローレット仕上げにも柔軟に対応します。
A. 対応しています。当社の仕事は1個ものが約20%、10個以下が約40%と、少量多品種が得意分野です。試作後の量産移行案件も多数手掛けています。
A. 1個ものからでも発行可能です。恒温環境での測定値と検査機器を明記した成績書をお渡しします。
POM黒をはじめとする樹脂部品の精密旋盤加工、内径角ねじやローレットを含む複合加工、一品もの・試作のご相談はお問い合わせフォームまたは直通電話までお気軽にお寄せください。
図面1枚から、現物のお持込みからでも。お見積り・ご相談はお気軽にどうぞ。
自社内完結は当日〜数日、協力会社案件で1〜2週間程度を目安にご回答します。
お電話受付:平日 8:30 – 17:30